【障害者雇用】障害者雇用枠とは何か?意義やメリット・デメリットについて解説

求人には一般枠とともに障害者雇用枠が存在しています。一般的な雇用枠だけでは、障害のある方が応募しようとも条件を満たせないケースが多く、不利になってしまう場合があります。
そこで、事業主や自治体などが障害のある方を対象として設けた採用枠のことを障害者雇用枠といいます。今回は、障害者雇用枠について理解を深めるべく、その意義や、障害者・企業双方の立場から見たメリットとデメリットをお伝えしていきます。

障碍者雇用枠のメリット・デメリット。

1.障害者雇用枠とは?

障害者雇用枠ができたのは、障害者雇用促進法が制定され、国や地方自治体、民間企業に障害者を一定の割合で雇用する義務がうまれたことがきっかけです。この割合のことを法定雇用率と呼び、毎年6月1日時点、従業員数45.5人以上の会社は2.2%以上、障害者を雇用していなければなりません。(2021年3月末までに2.3%
そのため、各企業はハローワークなどの求人情報に、「障がい者採用」と打ち出して募集をかけています。

障害者雇用枠の条件は、

  • ・身体障害者、知的障害者、精神障害者のいずれかに当てはまっていること
  • ・障害者手帳や療育手帳を持っている、あるいは就職するまでに持っていること

となっています。
ただ、障害者であっても、一般枠を受けることは可能です。その際は障害をもっていることが不利に働くことが多く、障害を隠して受ける傾向があります。

2.障害者側からみたメリット・デメリット

【メリット】

  • ・大企業の求人がある

    障害者雇用枠には、大企業やその系列会社からの求人が含まれており、その場合は雇用が安定している傾向にあります。

  • ・障害特性に対する配慮がある

    障害者雇用では、障害者に対して合理的な配慮を行うことが義務となっているので、障害特性によって働きづらい部分に対して対策を講じてもらうことができます。

【デメリット】

  • ・給与が低い

    専門的でなはい簡単な仕事が多く、設定された給与が低く、昇進・昇給もしづらい傾向にあります。

  • ・雇用形態が不安定

    正社員での採用が少ないため、雇用形態は不安定です。

  • ・求人数が少なく、近くに勤められるところがない

    障害者雇用枠は一般枠に比べて少なく、近隣に勤められるところがない場合があります。特に地方においてはこれが顕著です。ただ、テレワークの推進によって、遠隔地での雇用を行うケースが増えてきており、今後の遠隔地雇用の推進が期待されます。

3.企業側からみたメリット・デメリット

【メリット】

  • ・法定雇用率を満たせば調整金が受け取れる

    常時雇用している労働者数が100人を超える事業主で障害者雇用率を超えて障害者を雇用している場合は、その超えて雇用している障害者数に応じて1人につき月額2万7千円の障害者雇用調整金が支給されます。

  • ・助成金が受け取れる

    条件が合致すれば、企業は以下に上げるような、国からの助成金を受け取ることができます。

    • ●特定求職者雇用開発助成金
    • ●トライアル雇用助成金
    • ●障害者雇用安定助成金
    • ●障害者雇用納付金制度に基づく助成金
    • ●人材開発支援助成金
    • ●障害者職場定着支援コース
  • ・企業価値が高まる

    障害者を雇用することにより、社会貢献に積極的な雇用者であると認識されます。
    2020年の障害者雇用促進法の改正により、もにす認定制度が創設され、従業員300人以下の中小企業で条件を満たした企業は、認定マークを使用することができ、障害者雇用に力をいれていることがアピールできます。

  • ・社内に多様性が生まれる

    健常者と障害者が同じ職場で働くことで社内に多様性が生れ、双方の違いを認識しあうことで理解が深まり、職場環境が改善することが期待されます。実際に障害者雇用が売上に寄与することがわかっています。

【デメリット】

  • ・法定雇用率を下回れば、ペナルティがある
    法定雇用率に満たない障害者雇用数だった場合、納付金を1人あたり月額5万円を納めなければなりません。また、ハローワークの行政指導が入り、それでも改善されない場合は、企業名が公表されます。

4.まとめ

一般枠、障害者雇用枠のどちらで就職するかは、障害者にとっては「働きやすさ」と「賃金」を天秤にかけたような状況であるといえます。これが、テレワークの進展によって通勤や職場環境の制限がなくなれば、成果によって評価され、賃金の上昇も当たり前になるかもしれません。
企業においては、新型コロナによりテレワークのノウハウなども蓄積されている状況なので、「働きやすさ」と「賃金」が両立するような障害者雇用のあり方を模索することが期待されます。

サンクスラボ株式会社は、障害者雇用にお困りごとのある企業様向けに、サテライトラボ型の障害者雇用パッケージサービスを提供しています。設備や採用のコストを大幅に下げることができ、業務のサポートも弊社が行います。
少しでも気になる方は、お気軽にお問い合わせください(ご相談は無料です)。

サテライトオフィス型障がい者雇用パッケージサービスサテライトラボ

電話でのお問い合わせ /098-894-2285(平日・10:00~18:00)
メールでのお問い合わせ弊社担当者よりご連絡させていただきます

無料相談・資料請求

098-894-2285平日10:00〜18:00