【統合失調症】企業の受け入れ体制を充実させるには?



近年は、長時間労働やさまざまなハラスメントによって、精神的に不調をきたす方が増え、社会問題としてクローズアップされることが多くなりました。企業としても従業員のメンタルヘルスケアは、重要度を増している状況です。それにともなって統合失調症という病名も一般的になってきました。今回は、企業が統合失調症を患った方に対してどのように対応すればよいかをまとめました。





1.統合失調症とは?症状と社会に与える影響


まずは、統合失調症について整理しましょう。


統合失調症とは、幻覚や妄想、考えや行動にまとまりがない、意欲がわかないなどの状態が続く精神疾患のことです。過去は精神分裂病と呼ばれていました。約100人に1人がかかるといわれていて、薬や精神科リハビリテーションなどによって治療します。


要因

はっきりとはわかっていませんが、脳神経のネットワークがうまく働かず、脳内のさまざまな情報や刺激をまとめる(統合する)ことが難しくなることで起こります。統合失調症になりやすい要因を持つ人が、ストレスなどをきっかけに発症すると考えられています。


症状

以下の通り、大きく3つのタイプにわかれます。

・陽性症状

一言でいうと「存在しないものが現れる」という症状です。

具体的には「ずっと誰かに見られている」などの妄想や、周りに誰もいないのに悪口が聴こえてくる幻聴、ないはずのものが見えたりする幻覚を覚えます。考え方に一貫性がなくなり、なにを話しているのかがわからなくなる思考障害もあります。


・陰性症状

感情表現がとぼしくなったり、意欲が低下する症状のことです。

たとえば症状の一つである「思考の貧困」が原因で、会話などの場面で比喩などの抽象的な言い回しができなかったり、理解できなかったりするします。または、「意欲の欠如」によってやる気がなくなり、いったん始めた行動を続けるのが難しくなります。


・認知機能障害

判断力・記憶力・理解力などの認知機能が低下します。それによって自分の情報や思考をまとめることが難しくなり、日常の情報や刺激を取捨選択して必要なことに集中することが困難になります。 



2.統合失調症による働きづらさを感じる3つの理由


統合失調症の症状は、生活する上でさまざまな困りごとを引き起こし、仕事においても働きづらさを感じてしまう原因となります。その理由となるものを3つ紹介していきます。


2-1.疲れやすさ


統合失調症の方の多くは、思考や情報が自分の力でまとめることが難しくなる症状から、職場での緊張、焦り、不安を感じてしまい、疲れやすくなりがちです。それによって遅刻、早退、欠勤など、勤怠に乱れが出てくるケースもあります。


2-2.やる気がないと思われがち


認知機能障害が原因で仕事でのミスが多くなったり、覚えるまでに時間がかかるケースも少なくありません。本人は努力していても、周囲からはやる気がないと思われがちです。

常に的確な判断がもとめられ、臨機応変な対応が求められる職場では、戸惑う場面が多くなり、周囲から誤解を生みやすくなります。それによって、思うような評価を得ることが難しくなります。


2-3.周囲が気になりすぎて仕事に集中できなくなる


統合失調症の陽性症状による「幻覚」「幻聴」「妄想」によって、まわり人の視線が気になったり、監視、非難されているような感覚になり仕事に集中できないといったことが起こります。


これらの要因はひとつひとつ別のものとしてではなく、時にはこれらの要因が組み合わさって表に出てきてしまいます。


これらの統合失調症の傾向を企業が理解して対策を立てることで、統合失調症の方でも企業で活躍できるきっかけを与えることができます。



3.統合失調症の人が働きやすい職場環境と配慮のポイント


それでは、統合失調症の方が働きやすい職場環境はどのようにして作っていけばよいでしょうか?企業側が配慮すべき3つのポイントをあげました。


3-1.小さな成功体験を積み重ねていけるように業務を担当させる


いきなり新しい仕事を一度にこなすことは、統合失調症の方の症状である「認知機能障害」による判断力、記憶力、理解力が低下している状態では難しくなります。

そこで小さなステップで、少しずつできることを増やしていける仕事を用意します。

たとえば、コツコツと取り組めるデータ入力業務やファイリングなどの事務サポート、軽作業などです。状態をみながら、仕事の幅を広げ、自信を持って仕事に臨めるような環境づくりを行いましょう。


3-2.仕事の習熟度、体調に合わせた仕事をさせる


業務の中には判断力・記憶力・理解力が総合的に求められる難しい仕事もあります。

統合失調症の症状が軽い時は対応できる仕事も、体調が悪い時や症状が強くでている時には難しくなることがあります。

また、仕事の習熟度に問題がないか細やかに観察や確認を行うことが求められます。本人の状況に応じた仕事の負荷を調整しましょう。


3-3.幻聴や妄想などがでる予兆を把握しておく


あらかじめ、陽性症状になりやすい傾向を把握しておく必要があります。

たとえば、睡眠時間が減ってきた、薬を飲み忘れた、疲労感が強い、思考がまとまりづらい、不安や焦りを感じるなど、陽性症状がでやすくなる条件を周囲の人は把握しておきます。そして、陽性症状がでた場合、服薬調整をうながしたり担当医の判断を仰ぐといった対応方法を決めておくと、本人も安心して仕事ができます。


この他にも、「短時間勤務を視野に入れる」「相談できる相手を職場で決めておく」「支援機関への相談」など、細かいことなどは本人と相談したうえで必要に応じて解決していくといいでしょう。



4.まとめ 


働くことを望んでいる統合失調症の方は多いかと思いますが、「疲れやすい」「頑張ってもやる気がないと思われてしまう」「周囲が気になりすぎて集中できなくなる」などが原因で仕事に悩みやすいのも事実です。これには企業側がさまざまな対策を練ることによって対応することがもとめられます。


例えば、障害者短時間トライアル雇用という、週に10時間から徐々に労働時間を増やしていく働き方を支援する制度がありますので、ぜひこうした制度を活用し「1日何時間なら集中できる」など、企業・従業員双方でよく話し合って調整を行いましょう。


安定して働き続けることができる基盤をつくることにより、統合失調症の方が企業にとって大きな戦力になっていくことが期待されます。




サンクスラボ株式会社は、障害者雇用にお困りごとのある企業様向けに、サテライトラボ型の障害者雇用パッケージサービスを提供しています。

設備や採用のコストを大幅に下げることができ、業務のサポートも弊社が行います。

少しでも気になる方は、お気軽にお問い合わせください(ご相談は無料です)。

サテライトオフィス型障がい者雇用パッケージサービスサテライトラボ

電話でのお問い合わせ /098-894-2285(平日・10:00~18:00)

メールでのお問い合わせ弊社担当者よりご連絡させていただきます

tllogo.png

TEL:098-894-2285

平日 10:00~18:00

Copyright © 2019 thankslab Inc. All Rights Reserved.